「顧客情報がExcel、メール、手帳に分かれている」「次に連絡する日を忘れそう」という個人事業主には、無料CRMが選択肢になります。
ただし、無料CRMには期限なく使える無料プランと、一定期間だけ使える無料トライアルがあります。無料という言葉だけで選ぶと、設定やデータ移行を終えた後に有料契約が必要になることもあります。
本記事では、個人事業主・ひとり会社が検討しやすい4製品を比較します。
- HubSpot無料CRM
- Zoho CRM無料版
- Salesforce Free Suite
- Freshsales
HubSpotは当サイトが無料アカウントを使って、顧客、メモ、タスク、案件、フォーム設定、CSV出力まで実機確認しました。Zoho CRMは日本語登録画面の無料移行条件、Salesforce Free Suiteは登録受付と開始案内メールの到着まで確認しています。Freshsalesは公式ページで無料条件を確認した段階です。未検証の製品について「使いやすい」「設定が簡単」とは断定しません。
実機確認の範囲は2026年8月27日時点、4社の無料条件とトライアル終了後の扱いは2026年9月6日に公式情報で再確認しています。
結論:迷ったら用途と人数で絞る
現時点の選び方は次のとおりです。
- 1〜2人で、顧客・案件・フォームをまとめ、将来はメール連携も検討したい:HubSpotから試す
- 3人で使い、無料枠のレコード数を重視したい:Zoho CRMを比較する
- 2人で使い、日本語の公式情報と明確な無料条件を重視したい:Salesforce Free Suiteを比較する
- Freshsalesを無料前提で検討している:現在の公式ページ間で案内が異なるため、無料版への移行可否が確認できるまで候補から外す
当サイトの暫定第一候補はHubSpotです。4製品の中で唯一、無料アカウントの実画面を同じ運用目的で確認できているためです。すべての事業者に最適という意味ではありません。
Excelのままでよいか迷っている場合は、先にExcel顧客管理からCRMへ移る5つの目安を確認してください。CRMを導入すること自体ではなく、検索時間や対応漏れを減らすことが目的です。
無料CRM4製品の比較表
| 製品 | 無料利用の条件 | 無料ユーザー数 | 顧客・レコードの目安 | 案件・タスク | 登録時の注意 | 当サイトの確認 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| HubSpot | 期限なし・カード不要 | 最大2人 | 連絡先1,000件 | 両方あり | 自動化などは有料機能 | 実機確認済み |
| Zoho CRM | カード不要の15日間トライアル後、無料版へ自動移行 | 最大3人 | 公式英語ガイドで5,000件 | 基本CRM機能あり | トライアル中の有料機能を無料版と混同しない | 登録画面まで確認 |
| Salesforce Free Suite | 0円・契約/カード不要・定期ログイン中は期限なし | 最大2人 | 当サイトでは未確認 | 両方あり | 登録画面では60日間利用がない場合の削除注記あり | 登録受付・メール到着まで確認 |
| Freshsales | 公式ページ間で案内が不一致 | 比較ページでは最大3人 | 実機確認前 | 比較ページでは両方あり | 現行料金FAQは21日後に未契約なら停止と案内 | 公式仕様のみ |
無料枠、価格、機能は変更される可能性があります。登録する日は必ず各社の公式ページで再確認してください。
「永久無料」と「無料トライアル」は別
比較するときは、次の3種類を分けます。
- 期限なしの無料プラン
- 有料プランを一定期間だけ試せる無料トライアル
- 無料プランで開始できるが、有料機能の試用案内が表示されるサービス
無料トライアルでは、有料機能を使って作った設定が終了後に利用できなくなる場合があります。トライアル開始の表示だけで直ちに料金が発生するとは限りませんが、先へ進む前に、カード登録の要否、終了後の移行先、自動課金の有無、使えなくなる機能を確認してください。条件が分からない場合や、意図しないカード・請求先の入力を求められた場合は、その場で止めます。
無料トライアルが終わるとどうなる?4社の違い
「何もしなくても無料版になるか」は製品ごとに異なります。2026年9月6日に公式情報を再確認した結果は次のとおりです。
| 製品 | 申し込み直後 | カード | 終了後・継続条件 | 無料で使い続けるための確認 |
|---|---|---|---|---|
| HubSpot | 期限なしの無料ツールから開始可能 | 不要 | 無料ツールに利用期限なし | 有料トライアルやアップグレードを別途開始しない |
| Zoho CRM | 有料版の機能を15日間試用 | 不要(当サイトの日本語登録画面確認) | 終了後は無料版へ自動移行。データは保持されるが、有料版だけの機能は利用不可 | 無料版で残る機能を試用中に区別する |
| Salesforce Free Suite | 0円のFree Suiteから開始可能 | 契約・カード不要 | 定期的にログインする限り期限なし。公式ヘルプでは60日ごとのログインが必要 | 申込対象がFree Suiteであることを確認し、長期間放置しない |
| Freshsales | 現行料金ページでは21日間トライアル | 登録画面で要確認 | 現行料金FAQは、未契約ならアカウント停止と案内。一方、比較ページと別の公式ヘルプにはFreeプランの記載もある | 案内が一致しないため、管理画面でFreeへの変更を確認できるまで無料継続を前提にしない |
無料トライアル終了後に自動で料金は発生する?
一律ではありません。Zoho CRMは公式FAQで無料版への自動移行を案内しています。HubSpotとSalesforceには、期間限定トライアルを使わずに始められる無料枠があります。Freshsalesは現行料金FAQと無料プランの比較・ヘルプで案内が一致しないため、無料で継続できるとは断定しません。
同じ製品でも申し込み経路やキャンペーンで画面が変わる可能性があります。「無料」という表示だけで判断せず、カード入力、請求先、注文確定、トライアル終了後のプランを登録画面で確認してください。当サイトは、無料で試すためだけにカードを登録する方法は勧めません。
1. HubSpot無料CRM:1〜2人で顧客・案件・フォームをつなげたい人向け
HubSpotの公式料金ページでは、無料ツールは0ドル、最大2ユーザー、連絡先1,000件、カード不要、利用期限なしと案内されています。
当サイトでは、カード登録なしの無料アカウントで次を確認しました。
- メールアドレスを含まない架空コンタクト8件の手動登録
- 顧客へのメモと次回タスクの関連付け
- 金額、完了予定日、段階を持つ案件の作成
- 絞り込んだ架空顧客8件のCSV出力
- 問い合わせフォームの項目、通知、送信後画面の設定
- 取引パイプライン1件の無料上限表示
- ワークフロー自動化で有料案内が出ること
HubSpotが向く人
- 1人または2人で顧客管理を始める
- 顧客、対応履歴、タスク、案件を関連付けたい
- 将来は問い合わせフォームやメールもCRMにつなげたい
- 最初は3〜10件のテストデータで試せる
HubSpotが向かない可能性がある人
- 無料のまま3人以上で共同利用したい
- 複数の案件パイプラインや高度な自動化が最初から必要
- 画面に表示される有料機能の案内を避けたい
HubSpot無料版のユーザー数、コンタクト数、取引パイプライン、有料版との差は「HubSpot CRM無料版の制限と有料化の目安」で詳しく整理しています。
導入手順と実画面の確認結果は、HubSpot無料版の始め方7ステップで詳しく説明しています。
問い合わせの転記や対応漏れを減らしたい場合は、問い合わせフォームとHubSpotを連携する手順も確認してください。
2. Zoho CRM無料版:3人とレコード数を重視する候補
Zoho CRMの公式無料版ガイドでは、3ユーザーまで永久無料、5,000件のレコード、1日150通のメール、5つのワークフロールール、Webフォームなどが案内されています。
日本語の登録画面も確認したところ、クレジットカードは不要ですが、最初の15日間は有料プランの無料トライアルです。有料プランを契約しなければ、終了後に3ユーザーまでの無料プランへ自動移行すると明記されています。
人数とレコード数だけを見ると、小規模チームに有力な条件です。ただし、この詳細は英語の公式ガイドで確認したものです。日本語画面で同じ無料枠が表示されるか、日本語で利用できる問い合わせ窓口、CSVの入出力、独自項目の範囲は実機確認前です。
Zoho CRMが候補になる人
- 無料のまま3人で使いたい
- 連絡先1,000件を超える可能性がある
- 基本CRMに加えて、フォームや簡単なルールも比較したい
登録前に確認すること
- 無料版のレコード5,000件が何を合算した上限か
- 日本語画面で利用できる無料機能
- CSVインポートとエクスポートの条件
- 無料ユーザーが利用できるサポート窓口
- トライアル中に設定した機能・データが無料版へ移行した後も残るか
Zoho CRM日本語料金ページでは、有料版Standardが年払い換算で1ユーザー月額1,760円から案内されています。有料化を決めるときは、税、契約期間、最低ユーザー数を申込画面で再確認します。
3. Salesforce Free Suite:日本語の公式条件を確認しやすい2人用候補
Salesforce Free Suiteの日本語公式ページでは、0円、2ユーザーライセンス、契約・クレジットカード登録不要と案内されています。登録画面には「60日間利用がないアカウントは削除される場合があります」という注記があるため、期限なしでも長期間放置できるとは限りません。
当サイトでは、登録受付と開始案内メールの到着まで確認しました。カードや支払い情報の入力はなく、メール認証後の初期設定は行っていないため、管理画面と操作性は未評価です。
無料版には、リード、取引先、取引先責任者、商談、タスク、活動フィードなどが含まれます。月100通までのマーケティングメールも公式ページに記載されています。
Salesforce Free Suiteが候補になる人
- 1〜2人で使う
- 顧客だけでなく、見込み客と商談を分けて管理したい
- 日本語の公式料金・機能情報を重視する
- 将来Salesforceの有料版へ広げる可能性がある
登録前に確認すること
- 無料版のレコード上限
- CSVのインポートとエクスポート
- 独自項目を無料で作れる範囲
- 日本国内で利用できる機能
- 60日間利用しなかった場合のアカウント・データの扱い
- 登録後に営業連絡を受ける範囲
有料版のStarter Suiteは、公式日本語ページで1ユーザー月額3,000円から案内されています。無料版で必要な作業が完結するかを先に確認し、将来の期待だけで有料版を選ばないようにします。
4. Freshsales:無料条件の案内が一致しないため現在は保留
Freshsalesの公式料金比較ページでは、無料プランは0ドル、最大3ユーザーと案内されています。連絡先・取引先管理、タスク、予定、メモなどが比較項目に含まれます。
一方、現行の公式料金ページは有料のGrowth、Pro、Enterpriseを掲載し、21日間のトライアル後にプランを選ばなければアカウントが停止すると案内しています。別の公式の無料プラン有効化ヘルプには、管理画面の請求設定から無料プランへ変更する手順が残っています。
公式ページ間で無料プランの現行提供条件が一致しないため、現段階では「トライアル後も無料で使える」とは案内しません。登録する場合は、先に管理画面でFreeへの変更が選べるか、停止前にCSVを出力できるかを確認する必要があります。当サイトでは検索需要または読者要望が確認できるまで、新規登録を行いません。
Freshsalesを再検討できる条件
- 管理画面にFreeへの変更が表示されることを確認できる
- トライアル終了後のデータとアカウントの扱いを公式サポートへ確認できる
- 英語の料金・サポート情報を自分で確認できる
登録前に確認すること
- 登録時にカード入力が必要か
- 現在も無料プランへ変更できるか
- 無料プランへ変更したときに残るデータと設定
- 無料プランへ変更できない場合の停止日とCSV出力期限
- 日本語表示と日本語サポート
- CSVの入出力
無料プラン有効化ヘルプでは、独自項目は1モジュール5件までと案内されていますが、現在も同じ無料プランへ移行できるかは未確認です。有料版Growthは年払い時に1ユーザー月額9ドルですが、日本円換算、税、契約期間は申込時に確認します。
同じ5作業で比較してから決める
無料CRMは機能一覧だけでは選べません。実際に使う候補を2つまで絞り、実在しないテストデータで次の5作業を行います。
- 架空顧客3件を登録する
- 「流入経路」の項目を作るか、標準項目で代用する
- 顧客1件にメモと次回タスクを登録する
- 架空案件1件を顧客と関連付ける
- 架空顧客3件だけをCSVへ出力する
比べるのは操作時間だけではありません。
- どの画面や言葉で迷ったか
- 顧客、タスク、案件の関係が分かるか
- 必要な機能で有料案内が出ないか
- 入れたデータを無料で取り出せるか
- 日本語のヘルプで自己解決できるか
HubSpotはこの5作業のうち、架空顧客の登録、メモと次回タスク、案件、絞り込みCSV出力を実機確認済みです。「流入経路」の独自項目は作成画面まで確認して保存しておらず、公開フォームからCRMへの実送信も未検証です。Zoho CRM、Salesforce Free Suite、Freshsalesは、同一条件で確認するまで操作性を評価しません。
無料版から有料版へ移る判断
無料枠を超えたからといって、すぐ有料版へ移る必要はありません。次の順で確認します。
- 使っていない顧客や項目を整理できないか
- 標準機能の運用を変えて代用できないか
- 有料機能で月に何時間減るか
- その時間削減や対応漏れ防止が月額料金を上回るか
有料化しやすい境界は、ユーザー数、顧客・レコード数、複数パイプライン、自動化、権限管理、レポート、メール送信数です。最初に必要な一機能だけを特定し、最小の有料プランで満たせるか確認します。
CSVで戻せるかは導入前に確認する
CRMへ顧客データを入れる前に、無料プランからCSVで取り出せるかを確認してください。将来別のサービスへ移るときだけでなく、入力ミスの確認やバックアップにも必要です。
確認する項目は次のとおりです。
- 顧客一覧をCSVで出力できるか
- 表示中の顧客だけを絞って出力できるか
- 独自項目も含まれるか
- 案件、タスク、メモは別に出力できるか
- 無料版に件数・回数制限があるか
- 退会後にデータを取り出せる猶予があるか
HubSpotでは、当サイトが絞り込んだ架空顧客8件のCSV出力を確認しました。他の3製品は実機確認後に結果を追記します。
迷った場合の3段階選定
1. 人数で絞る
1〜2人ならHubSpotとSalesforce Free Suiteを比較します。3人で無料共有したい場合は、まずZoho CRMを確認します。Freshsalesは公式の無料条件が一致するまで無料前提の候補から外します。
2. 必須作業を一つ決める
「顧客を探しやすくする」「次回連絡を忘れない」「問い合わせを自動登録する」など、最も減らしたい作業を一つ決めます。
3. 架空データ3件で試す
本物の顧客情報をいきなり移さず、同じ架空データで2製品を比較します。カード情報の入力や、終了後の移行先が確認できないトライアルが必要になったら、その場で止めます。
1〜2人で始めるなら、まず実機確認済みのHubSpot無料版の始め方に沿って3件だけ登録してみてください。3人利用や他製品を比較する場合は、各社公式ページで最新の無料条件とCSV出力可否を確認し、架空データで試してから決めてください。
まとめ
無料CRMは、製品名の知名度よりも、無料期間、人数、データ上限、必要な作業、CSV出力で選びます。
- HubSpot:最大2人。顧客、タスク、案件、フォームをつなげたい人の第一候補
- Zoho CRM:最大3人と5,000件の公式案内を重視する比較候補
- Salesforce Free Suite:最大2人。日本語の公式情報と明確な無料条件を重視する候補
- Freshsales:公式の無料条件に不一致があるため、現在は無料前提の候補から外す
現段階では、HubSpotだけが当サイトの実機確認済みです。Zoho CRM、Salesforce Free Suite、Freshsalesは公式情報と登録時に確認できた範囲で比較し、操作性を評価対象から外しています。今後、記事の検索需要や読者の要望が確認できた製品だけを同一条件で追加検証します。
顧客管理をほかの業務ツールとどう組み合わせるか迷う場合は「ひとり会社に必要な業務ツール7選」も参考にしてください。

